餌やりルール

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個人で野良猫に餌やりをされている方々へ

「野良猫がかわいそうだから」という理由で餌やりをされている方は、お優しいお気持ちがあっての事だと思います。
しかしながら、マナーを守らず行うと食べ残しが悪臭を放ちカラスが集まるなどの二次的な問題に発展し「ご近所にご迷惑をおかけしている」という事はお気づきでしょうか?
ご近所に不快感を与えてしまっては、よけいに猫が責められてしまいます。

又、避妊・去勢手術が済んでいない猫への給餌は野良猫を増やす引き金となり、ご近所にかかる迷惑の大きさも、繁殖するスピードも個人で解決できる範囲をすぐに超してしまいます。「増やさないことも愛情である」ということ、今、餌をあげている猫たちが「これからもごはんをもらいながら幸せに生きていく為にはどうすれば良いのか」という点を、いま一度お考えになってみてください。

地域住民の方々の平穏な環境を守る為にも、今を懸命に生きている猫たちの命を守る為にも、人と猫とが穏やかに共生していけるよう、そのお優しいお気持ちからもう一歩前に踏み出し、避妊・去勢手術を済ませてからの「ルールとマナーを守った餌やり」のご協力をお願いいたします。

餌やりのルールとマナー

猫に餌を与える前に避妊・去勢手術を行う

地域住民の方から「餌やりをしているだけ」と誤解を受けないよう、必ず避妊・去勢手術、及び耳先カットを行ってからの餌やりをお願いいたします。
避妊・去勢のための捕獲目的による餌付けの場合は、猫が人に慣れた段階でどうぶつ病院にその旨をお伝えし、手術予定日を速やかに決め、手術の実施を必ずお願いいたします。
又、地域ぐるみで「地域猫活動」をされる方々は自治会等の住民組織による地域の合意形成のもと、参加者で役割分担やローテーションを決め、無理なく活動が継続出来る体制を作ります。
代表者を決め、トラブル、問題が発生した場合に対応する為の連絡先を明示します。

猫に餌を与えることへの理解を得る

「飼い主のいない猫を増やさない為に避妊・去勢手術をし」餌やりをしている旨を出来るだけ周辺住民の方々に告知し、ご理解を得て下さい。

餌を与える場所と時間を決める

餌やり場は地域住民の方々に迷惑のかからない適切な場所、又はご自宅敷地内に固定します。
時間を決めて、猫が食べきれるだけの量の餌を地面を汚さないように容器に入れ、新鮮な水と一緒に与えてください。

餌を放置せず食べ残しはキレイに片付ける

餌やりの間はその場所に留まり猫の食べ終わるのを待ちます。周囲が散らかっていたら清掃をし容器を回収します。
置き餌はカラスや他の猫が集まってしまい、悪臭や害虫発生の原因となり、猫の健康にも良くありませんので絶対に行わない事を徹底してください。

ルールに基づいた餌やりと共にトイレの設置を

周辺住民のご理解が得られている場合には、適切な場所に猫用トイレを設置し、排泄物は速やかに片付け常に清潔を保ちます。
トイレ以外の場所に排泄を確認した際は速やかに処理、清掃します。ご自宅敷地内にも猫用トイレをご用意下さい。
猫の排泄物を片付けたり猫の迷惑を減らすための活動も併せて行うことが、周辺住民の方々に「猫との共生」を理解してもらうための一つの方法ではないかと考えます。

猫用トイレ設置も重要なポイント

猫は人のように公衆トイレがありませんので猫用トイレを作り、設置するのもポイントです。猫用トイレは簡易的なもので十分です。例えばプランターなどに砂を入れたもの、柔らかい土を入れたものなどです。猫は決まった場所に排泄する習性を上手く利用し、プランタートイレなどを設置するとご近所などへのふん尿被害を予防する対策になります。
猫には繰り返しトイレの場所を教えこむよりも、猫にとって快適なトイレをセッティングした方が猫も早くトイレを覚えます。
猫にとって快適なトイレは、人通りの少ない、あまり人目につかない、餌場から少し離れている、風通しが良い、なるべく雨のかからない、常に清潔なトイレです。

猫は綺麗好きです。掃除をしていない猫用トイレではふん尿をしません。毎日、ふんをとって土を掘り返してフワフワにしておきましょう。(ふんは地域のゴミ出しルールに従って出して下さい)ふん尿の臭いには、バクテリンがおすすめです。生ゴミをバクテリアで分解し、たい肥にするものがありますが、これと同じ原理で、ふん尿の臭いを分解してくれます。バクテリン自体は人間にも植物にも、もちろん猫にも害はありません。希釈して使用しますので、かなり長持ちします。
土に染みついた臭いを緩和するために、掃除のあと土の表面が湿る程度にスプレーしてください。土の交換サイクルも長くしてくれるので、おすすめです。

猫用トイレの作り方

<用意するもの>

プランター、底網シート、小石、園芸用土、川砂(あれば)、スコップ、
バクテリンを希釈しスプレー用の容器などに入れた消臭剤

<ステップその1>

まずプランターの底に底網シートを敷きます。
(100均などで販売されているものには底網シートの付いているタイプもあります。そのままお使い下さい)

<ステップその2>

その上に、水はけが良くなるよう、小石を敷き詰めます。

<ステップその3>

その上に、園芸用の土を八分目くらい敷き詰めます。

<ステップその4>

その上に、川砂を土の表面を覆う位に敷き詰めます。
川砂とは公園の砂場にあるようなサラサラした砂です。
猫はこの砂が大好きです。(なくてもOKです)

これでトイレは完成です。

猫用トイレを置くメリット

  • ふん尿を決まった場所で清掃出来ますのでご近所への臭気が散漫するのを防ぎます。
  • ふん尿対策をする事で、餌やリだけでなく、地域の周辺環境へ配慮をしているという点においてもご近所からのご理解を得やすくなります。
  • 猫の健康状態がわかります(お腹をこわしているなど)。給餌の分量の目安にもなります(あげすぎ、少なすぎなど)。